タクシー値上げ論争と民主

ガソリンががんがん値上がりしているなか、北京ではタクシーの値上げ論争が過熱している。前月末にはニーズの高いという93号ガソリンが、1リットルあたり4.26元(1元=14円)から4.65元に値上げ。1リットル当たり0.4元(5.6円)の値上げは、一般市民のみならず、タクシー運転手の稼ぎも打撃する。


それで、これまで1.6元だった基本料金を2元に値上げしようなど、「市井の意見も反映」させて、討論が続いている。北京は地下鉄で行ける場所がごく限られるため、タクシーは日常的に使う。2元などに値上がりしたら、私の生活も打撃を受ける。と、思っていたところ、タクシー運転手からは「値上げしたら客が減る」といった反対意見も出現、現在のところどちらとも決着がついていない。


タクシー価格のような一般市民の生活に関わる問題の討論は、なかなか「民主的」な中国だが、たとえば、海外の反体制中国語新聞から届く「反迫害及び中共脱党者1000万人突破の応援キャンペーン」みたいなお知らせメールは、受信ができない。もっとも、そんなものをもらってしまうと、中国で普通に滞在している者としては困るのだが。