ブログサイトのお引越し

メルマガの本格的な始動にともない、これまでのコンテンツやブログをまとめて1本化し、新たに「中国⇔日本ガオガオブー」としてスタートしました。


これまで利用していたはてなダイヤリーはなかなか気に入っていたのですが、引越し先のロリポップは、月263円(私のメルマガより安い)で、サーバが持てて、メルマガ発行できて、ブログも書けて、サイトも作れて、オンラインショップも開店できて、そのほかもろもろ便利そうなので、こちらに移ることにしました。リンクを貼って下さっている方、お気に入りに入れていただいている方、お手数で恐縮なのですが、リンク先を新サイトの方にご変更いただけましたらうれしい限りです。


まだまだ、見てくれのあまりよろしくない「中国⇔日本ガオガオブー」ですが、引き続き、中身、デザインともにバージョンアップしてゆきたいと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!

GWとタクシー値上げまたまた、そしてドラマ「神雕侠侶」

中国もゴールデンウィークが始まる。所用あって、長距離バス乗り場の案内サービス窓口に電話をしたところさっぱりつながらない。いつまでもいつまでも話中なので、同じバス乗り場内のサービス監督窓口に電話したところ、「ゴールデンウィーク前で電話がパンクしちゃって」とのこと。旧正月にはおよばないものの、ふたたび民族大移動の季節なのである。


タクシーに乗っていると、またまた値上げの話になった。今日の運転手は「値上げは反対だよ!」という。値上げしたら、客が減るというのが当人のご意見。「でも値上げが決まるとも限らないでしょう」といえば、「絶対値上げする」とやはり断言するのである。


その根拠は「政府が通知を出したじゃないか」とのこと。よくよく聞けば、「通知」というのは、本日、聴聞会にかけられる意見書のことらしい。しかし「意見書」とすでに決定済みの「通知」は異なるはず。そういうと、「中国は他の国とは違うんだよ」と鼻で笑った運転手は、「聴聞会なんかやっても、結局、決まっていることは決まってる」。これがいわゆる「社会主義の民主」なのかもしれない。


話変わって、このところ北京テレビ4チャンネルで、武侠小説の神様(?)、金庸の「神雕侠侶」を放映している。この小説はすでに何度かドラマ化されており、今回のものは大陸版の新作。話題の大作ドラマではあるのだが、原作のアレンジぶりに国内では賛否両論。


私がいまひとつノリノリになれないのは、以前、紹介した「小魚兒與花無缺」がポップなコメディ風であったのに対して、こちらはゴシック正統派ラブストーリーで、なんだかまったりしているからだ。いずれにせよ、CGをふんだんに使った映像は耽美で、ヒロインの小龍女は色っぽくエッチくさい。ゴールデンタイムにこんなの放送しちゃっていいのだろうかというくらいのエッチくささで、ネットでは「福眼(目の保養)」などといわれていた。

「中国ガオガオブー」4号目配信中。

中国と日本のちょっと笑えてタメになる情報マガジン「中国ガオガオブー」のパイロット版4号目を配信中です。目次は以下の通り。
[今週のニュース・ガオガオ] 竹島問題@北京
[チャイニーズ・チベット] ケサルを謡う青年(2)
[中華サバイバル] あるレストランの予約を巡る戦い
[あとがき・今週のブラボー] ピリカラ肉そぼろインゲン炒め

羊はペットか

本日の「法制晩報」のトップは、中央テレビの建物から人が宙ぶらりんになって、お亡くなりなっている写真だった。中国の新聞には、ときおり、こうした容赦のない写真が掲載される。詳しい記事は後ろの方に掲載されており、思わず買ってしまったのだが、要するに「身元、動機調査中」とのことだった。まんまと新聞商売に載せられてしまったわけである。


さておき、その「法制晩報」によれば、市内の住宅街の空き地で羊とブタを飼っている家があり、騒音と悪臭で近所迷惑を引き起こしているという。くだんのご家庭が何故、羊やブタを飼っているかというと、父親は病気で働けず、2人の子供もながらく失業中、生活に困窮し、とりあえずブタと羊で糊口をしのいでいるとのこと。記事のタイトルには「はたして羊やブタはペットなのか」とあったが、そういう問題でもないと思う。

タクシーの値上げ論争再びと報道の裏

20日のエントリー(石油の高騰に伴うタクシーの値上げに運転手が反対という話)に続いて、もう一つタクシーの値上げ話。先日、タクシーに乗ったとき、運転手のおじさんに「反対してるんだって?」と聞いたところ、「そーーーんなことはない!」との強烈な否定がかえってきた。


以前に乗ったタクシーでも、運転手は「値上げ、おっけい!」と諸手を挙げての賛成だった。「タクシー運転手が、客が乗らなくなるから値上げに反対している」という報道が、本当にそうした反対意見が多いのか、それとも背後にある組織的な反対意見の「創出」なのか、なんだかからくりがありそうだなあと思えてしまうところが、中国のニュースなのである。


たとえば、最近、中国では出稼ぎ労働者の待遇をあげようという政策を進めており、こういうときにかぎって、中国の出稼ぎ労働者の悲惨な状況を取材したルポなどが流れてくる。それは非常によく調べた涙もののルポであり、それはそれとしてすばらい記事だと思うのだが、なんとも複雑な気分になることは否めない。


中国の報道は、政策やその他もろもろの時事的情勢をみながら、ここぞというところでパンチを効かす。そうでなければ無視されるか、ヘタをすれば、飛ばされる。そもそも官制という言われ方をする中国のメディアだが、上からの圧力はやはり途方もなく強烈だと、私のような第三者でもときおり感じる。


さておき、運転手の間では、「2元値上げ」というのは共通した認識となっているようだ。しかし、その根拠になっていると思われる北京市運輸管理局の「タクシーの価格調整案」は4月26日に公聴会で審議にかけられるという段階。希望的観測を既成事実にすりかえて話しているでしょうと思わなくもないのだが、長年の経験値とカンにもとづく庶民の話の方が、あんがい、メディアよりも信憑性が高い、ということはあるかもしれない。

ナシ族の歌手とトンパ文字と女の子募集中(?)

妙な縁というのはあるもので、2年前に一度会った青年と、ひょんなことで再会した。彼は雲南省麗江周辺に暮す少数民族、ナシ族の由緒正しき(?)音楽名門一家の4代目で3人兄弟の末っ子。姉は中央テレビのイベントで賞を取り、最近、CDも出した。


祖母がまた雲南では有名な歌い手で、中国のロックの教父、崔健ともセッションしたことがある。ロックとナシ族のおばあちゃんのセッション、なかなか素敵な組み合わせなのである。


ナシ族といえば、日本では彼ら独特の「トンパ文字」がずいぶん紹介された。トンパ文字はいわゆる絵文字のようなもので、たとえば、人の絵の形を描くとそれは「人」であり、顔のところからふにゃふにゃと線を引くと「歌手」に、さらに足のところからふにゃふにゃと線を引くと「ダンサー」になるという。


レストランでご飯をしながら、ナプキンにさらさらとトンパ文字を書かれると、なんだかミラクルなのである。「これってテキトーに書いた?」と聞くと怒られた。ちゃんとした法則があるとのこと。だからこそ「文字」なのだが。


ところでこの彼、彫りが深くとにかく綺麗な顔をしている。以前、会ったときはまだ音楽科の学生で、初々しく可愛い感じだったのだが、2年ぶりに再会するとすっかりいい男になっていた。ピンクの中華ファッションな服が違和感なくはまるいい男である。さらに当然ながら美声なため、携帯番号を読み上げる声まで朗々と響いてうっとりする。


「あなたの姐姐(ジエジエ・お姉さん)になりたいなー」と言ってみたところ、ちょっとした沈黙の後、「ファンならいいよ」と返ってきた。


また、人気の台湾歌手、周傑倫ジェイ・チョウ)については、「パッケージ歌手」と豪語。「俺も台湾でパッケージされればあのくらいはできる」とのこと。ジェイのファンが聞いたら闇打ちに会いそうだが、これぞ名門サラブレットの中国男子的プライド。


なお、帰り際、「5月に帰国するけど、お土産、何がいい?」と聞いたところ、「日本人の女の人」とのたまっていた。だれかお土産になりたい人がいたら、ご一報ください。

フリーランスのある1日。

フリーランスのライターというのはどういう生活をしているのか、と聞かれることがある。例えば最も怠惰な日は、昼に起きてパジャマのままネットし、近くの食堂に昼食を電話で注文し、届いたら半分食べて半分残し、その後は夕方まで昼寝し、起きたら昼ご飯の残りを食べて、シャワーを浴びて着替えて出かける。


あるときは、昼に北京の局部的銀座(?)、国貿(ワールドトレードセンター)で、駐在員の方と40元(600円)のランチバイキングをし、その後、ショッピングモールのトイレでぼろジャケットに着替え、貧民街の知り合いのおばさんちにいちごを持ってゆく。


ランチをした国貿からバスを乗り換えその地域へと移動すると、外の景色と道行く人々が次第に灰色じみてゆく。アスファルトがボコボコにめくれかえり、ヘドロのような異臭のする水がたまった道の先におばさんちはある。家には裸電気が一つ下がるだけで、トイレも風呂もない。路地に並んだ小さな食堂では、どす黒く日焼けした出稼ぎ労働者のおっさんたちが、3元(45円)の泥のような麺をかきこんでいる。


しばしおばさんと世間話をし、別れたあとは、再びバスで王井府(ワンフーチン)のブランド店がならぶショッピングモールに移動。ほこりじみた風景は、ピカピカのビルディングに変わってゆく。


モール内のスタバで12元(180円)のコーヒーを飲む。ちょうど会社帰りのOLやサラリーマンのカップルが集る時間帯で、きれいに化粧した美人のおねーさんや、パリッとスーツなどを着たお兄さん、さらに観光客らしい欧米人らが優雅にお茶をしている。私も一緒に優雅にお茶をしているのだが、実は黄砂のため、全身すなだらけである。


ついでにショッピングモール内のオシャレ系パン屋で3日分の朝食を調達。しめて20元(300円)なり。帰ってシャワーを浴びようと思っていると、チベット族の友人から電話。チベットレストランで彼女の知り合いが出演する出し物があるので来ないかというお誘い。


一旦、家に戻って荷物を置き、顔を洗うと水が真っ黒になる。化粧しなおし、タクシーで移動。レストランで舞台の正面に陣取っていた友人だちと合流。友人のおごりで、ただ飯をいただいている間、舞台は歌に踊りに盛り上がる。


そのうち、舞台から降りてきたチベタリアンのお姉さんたちに手をつかまれ、一緒にチベタリアンダンスを踊らされるはめに。といっても、これが初めてなので、よくわからない。とりあえず盆踊りをしておく。


そうこうしているうちに夜がふけ、腰が抜けそうなので友人にいつ終わるのかと聞けば、「客がいるうちは終わらない」とのこと。風邪ひきを理由に先に退散。という、なんだかよくわからない1日もあったりする。