サービス格差

飛行機のディスカウントチケットを買い損ね、上海から夜行列車で北京に戻る。北京-上海間はすでに、リッチな直通列車が主流となっており、1等寝台のソフトスリーパーか、2等座席のハードシードという究極の選択となる。間をとって、1等のソフトシートというのもあるが、それで12時間座って北京に帰るくらいなら、どちらか究極の選択を取ったほうがましである。


1等寝台は500元(1元=14円)、最近、価格競争が激しい飛行機では5割引、6割引というチケットがあり、これなら列車とほとんど値段が変わらない。なんのための1等寝台かよくわらないが、平日にもかかわらず、列車はほぼ満室だった。同室のおじさんたちは、ポンと乗って寝れば翌朝には着いているので楽じゃないかという。飛行場まではタクシー代もかかるし、それなら列車も便利だということらしい。


それはさておき、北京から上海へも同じような時間帯の同じような1等寝台を利用したのだが、行きと帰りではサービスがえらく違う。北京からは乗務員も無愛想で、何のサービスもなかった。一方、上海からは機内食のようなホカホカの夕飯がつき、乗務員のお姉さんは笑顔でキュートだった。


北京発と上海発では管理している鉄道会社が異なる。JR東日本JR西日本のようなものである。この落差が上海の鉄道会社の営業努力というならば、中国では2008年のオリンピックを前に、サービスの地方格差も広がってゆきそうだ。