投げ込みチラシ

立ちんぼのお姉さんが多い通りをタクシーで徐行していると、青年がやってきて、ビラをばしっとウィンドウに挟んで行った。ホテル前などではコールガールのビラ配りも行われていると聞いた。道端を歩いていると、少年たちの集団に取り囲まれ、格安航空券の広告名刺を押し付けられることもある。拒否したつもりでも、いつの間にかカバンに入っているので油断ならない。


投げ込みチラシといえば、家のドアにもときどきはさまれている。こちらの最近の郵便受けは郵便局専用でボックス式のため、チラシを投げ込むスキマがない。郵便局員はマスターキーでボックスのドアを開けて、中に郵便を入れておくしくみ。余談ながら、このため水道料金の通知などは、直接ドアにのりでべたっと貼られている。


さて、そのドアの隙間に挟まれる投げ込みチラシには、「なんでも修理します」というものもあれば、塾の案内もある。中には「衛星テレビDVB(受信機)」なる広告もあり、フィリピンテレビチャネル6800元(1元=13円)、香港有線テレビ9800元、アジアテレビセット、アメリカテレビセットなどメニューが並ぶ。海外テレビ放送の受信を制限している中国では、個人によるパラボナアンテナの設置は違法である。


あるいは24時間営業のマッサージサービスのチラシもあり、美人なお姉さんが露出度の高い服で大きな胸を強調している。広告文句によれば「若くて容姿端麗な男女の技術者」がサービスしてくれるそうである。メニューは中国式100元、韓国式150元など。スペイン騎士200元というのもあって、果たしてどんなマッサージなのか、不勉強な私にはよく分からない。