ソニー商品の販売停止

中国で販売されているソニーのデジカメ商品の一部が浙江省工商行政管理局の検査で不合格となり、販売停止命令を受けた。不合格となった商品は13種あったそうだが、このうち何故、ソニーだけが名指しで取り上げられ、また販売停止命令を受けたかについては不明、というニュースが、中国在住の日本人の間で話題に上っている。


昨今のキビシイ日中情勢のなかでも、中国でデジカメといえば「ソニー」と返ってくるほど浸透しているブランドである。中国在住の日本人的はがっかりというかやられたというか、少々暗い気持ちになる。


同時に、それほど知名度の高いブランドだからこそ槍玉に上がった可能性もある。日本製品にかぎらず市場を占有する外資への牽制的バッシングは、消費者の商品意識に訴える形で行われることが多い。以前もケンタッキーフライドチキンに有害着色料が使われていたとして、一時、ケンタのメニューからフライドチキンが消えたこともあった。


またメディア的には、商品の安全に関わる消費者向けニュース、特に外資系企業に関係したものは「売り」となる。外資のなかでも関係の冷え込んでいる日本企業は、ハードな時期を強いられる。


それでも日本企業が中国に進出し、この国で稼ぐことを目的とするならば、国際ブランドのソニーにも、ここで会心の一撃を繰り出し、ニュースをさっさと「過去の物」として、さらにがっぽり儲けてもらいたいと、日本人的一消費者としては思う。