健康インスタント麺と欺瞞

北京で油を使用しない健康インスタント麺のCMをやっている。中国でインスタント麺のCMといえば「おいしさ」をポイントにしたものが主流で、これまで「健康」は見かけなかった。セブンイレブンではさっそく棚2段を占めて売り出し中。他のインスタント麺よりも少々高めだが、食の安全ブームのさなか、「健康」を売りにしたインスタント麺の登場なのである。


北京の地元紙によれば、油であげたインスタント麺には発がん性があるといわれているアクリルアミドを多く含んでいるとのこと。現在、中国では長距離の列車移動にインスタント麺は欠かせない。それは国民的食品ともいうべき存在で、インスタント麺の消費大国なのである。それゆえ儲け産業として小規模業者が乱立。全国で麺加工企業は5万社にのぼるという。しかし短期間で急成長した産業のため、明確な安全基準がない。来年には法律を制定するのだとか。


私はインスタント麺にはいつもお世話になっているし、ときどきはまる。けれどたとえばマクドナルドがいくら「健康」をアピールしたところで、所詮、ファーストフードであることには変わりないように、インスタント麺もいわゆるインスタント麺であることは超えられない。最近、北京のケンタッキーフライドチキンでは、セットメニューのポテトの変わりに、コーンサラダをつけている。


なんにせよ、それはちょっと欺瞞だぞと思う。


※昨日はパパブッシュに続いて、ブッシュ大統領の訪問。それとは入れ違いに、というのも変ですが、本日より3週間ほど一時帰国いたします。その間、ブログは東京より中国の三文ニュースや日中ギャップなどについてお送りします。引き続き、お楽しみください。