新聞サバイバル

最近、よく読む北京の新聞といえば「新京報」と「法制晩報」だが、どちらも競合誌の多い北京の新聞市場の新参者である。「新京報」はちょうど発行2年目を迎える。党機関紙の「光明日報」と「南方日報」が合同でつくる北京ローカル誌という初の試みからスタート。


最初のころは、私の通っていた清華大学のマスコミ科の授業でも、読者ターゲットがいまいち定まってないなどと言われていたが、とにかく営業に力を入れ、あれよあれよと売上げを伸ばし、今はトップクラスに並んでいる。


この2年、「新京報」の売り込み合戦を見ていると、クリスマスにバラを配布したり、おまけにスポーツドリンクをつけたり、団地内で定期購読者の募集キャンペーンをしていたりと、あの手この手で露出し、印象づけ、ブランドイメージを作っていた。代わりに落ちたのは、かつて日本のスポーツ新聞を真似た派手な作りで盛り上がっていた「北京青年報」だそうで、有象無象に競合紙がひしめく新聞市場のサバイバルな一幕なのである。


日本の新聞にも、このくらいの押しの強さと気迫が必要かもしれない。