北京的マクドナルド風景

平日の夕方、マクドナルドにいると、下校途中らしい高校生たちがどやどやとやってきた。おしゃれ系のイマドキな女の子や男の子たちで、制服がわりのジャージをだらんと長めに着こなし、それが今風ファッションであるらしい。


遊んでいそうな男の子もいれば、ピアスに茶髪の女の子もいる。彼女たちのカバンは中国で流行りのかわいい系キャラクターもので、早口で盛り上がる彼らは、大人には理解不能なカルチャーを形成している。言葉は中国語だが、醸し出すオーラは日本人の高校生たちとあまり変わらない。


高校生グループの隣では、大学生らしい女性が一人、携帯電話で長話をしている。かれこれ30分は話しているだろうか。「愛があればもっと違うでしょ。あなたが愛してるならそれでもいいけど、でもあなたたち合わないって。一人で飲んでちゃだめよ、そんなの。体に悪いでしょ。私?そう、つまんなくて、ネットで新しい人探して。そうそう。あ、こないだ会った男の子、よかったのよ。うん。でも彼女いて。うらやましい。へえそう。え、マジ?話したの?うんうん。でも普通だって。20歳過ぎてつきあったことないって?そんなもんでしょ。結婚はまた別。うちの田舎は遅いよ、結婚……」なにやら、深遠なる愛の話のようだった。