人民好きですか?

10年以上前に中国に留学していた人から、「人民好きですか?」と聞かれたことがあった。10年前は売店で物を買うのも、本当に大変だったそうである。今は人々の生活スタイルも考え方もずいぶん変わってきた。今でも食堂のウェイトレスには、おもわずケンカを売りそうになるが、それでも外国人にとって、生活は格段にしやすくなっている。


ただ、中国で働く日本人と話していると、それはもう山のような愚痴と不満を聞く。いわく「レポート、『没問題〜(メイウエンティ)』って出して意気揚々としてるくせに、チェックしたらどうしてどうしてこんなに間違いだらけなんだ!」とか、「言った通りにやってくれればそれでいいのに、どうしてどうしてオリジナルに変えて、違うものになっちゃうんだ!」とか。


でも、それは半ばネタ化していて、山ほど苦労しながら、この人、中国にはまってるなあと思う。もしも、なんでもストレートに行く国に移ったら、ちょっと物足りなってしまうだろう。


そしてここまで人を打ちのめしながら、はまらせる中国は、何でもきっちりの日本人からすると、結局、妙にくそったれの魅力があるのだと思う。