タクシー値上げ論争と民主

ガソリンががんがん値上がりしているなか、北京ではタクシーの値上げ論争が過熱している。前月末にはニーズの高いという93号ガソリンが、1リットルあたり4.26元(1元=14円)から4.65元に値上げ。1リットル当たり0.4元(5.6円)の値上げは、一般市民のみならず、タクシー運転手の稼ぎも打撃する。


それで、これまで1.6元だった基本料金を2元に値上げしようなど、「市井の意見も反映」させて、討論が続いている。北京は地下鉄で行ける場所がごく限られるため、タクシーは日常的に使う。2元などに値上がりしたら、私の生活も打撃を受ける。と、思っていたところ、タクシー運転手からは「値上げしたら客が減る」といった反対意見も出現、現在のところどちらとも決着がついていない。


タクシー価格のような一般市民の生活に関わる問題の討論は、なかなか「民主的」な中国だが、たとえば、海外の反体制中国語新聞から届く「反迫害及び中共脱党者1000万人突破の応援キャンペーン」みたいなお知らせメールは、受信ができない。もっとも、そんなものをもらってしまうと、中国で普通に滞在している者としては困るのだが。

本日も黄砂

あいかわらず黄砂が吹き荒れている。1日出かけていたら、かばんの中までジャリジャリになった。日本のテレビでも、北京の黄砂のひどさを放映していたが、スカーフをそのまま顔に巻きつけて自転車を飛ばすお姉さんやおばさんは、黄砂に関係なく、風の強い春先の風物詩である。日本で流れる海外の映像は、実感比1.3割増しくらいかもしれない。


なお、北京のインテリ紙の天気予報欄では「黄砂は今夜大風にのって去るでしょう!」とのこと。つまり、北京を去って、日本に向かうということだ。


話変わって、北京の銀座(というと語弊があるが)、目玉観光スポットのショッピング街、王府井(ワンフーチン)の銀行に入ると、行列ができていた。中国の銀行でも、番号札を引くシステムなので、並んでいるのは珍しい。


警備のお兄さんに「機械、壊れたの?」と聞いたところ、壊れて修理して、直ってはいるのだが、番号札システムを再開すると、ショッピングに疲れて休憩に来た人々が紛れ込むのだという。その割合、約10%とのこと。なるほどそれで、客は延々と列を作っていたのである。

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黄砂到来と取証婚外情

黄砂が到来している。外に出ると、道も車も視界も黄色い。行く手は朦朧としたうすら黄色い霞の中に消えている。北京にきて4年目。これまで黄砂らしい黄砂はなかったので、北京もきれいになったものだと思ったのだが、それは、たまたまの話だったらしい。外出したものの、息を吸っただけで、口の中がじゃりじゃりになる。この黄砂がいまごろ、日本も襲っているのだろう。


ところで北京テレビを見ていると、「城市」といういたって真面目な時事番組で、「取証婚外情(結婚証外の情事)」つまり浮気について取り上げていた。女探偵なるおばさんが登場し(中国語では「女士探偵」)、夫が浮気をして出て行ってしまった女性や離婚寸前の女性に話を聞く。


ある40代の女性は、54歳になる夫が、仕事でナイトクラブに行くことが多く(どんな仕事だ)、どうも夫の行動がおかしい。あるとき気付くと、40万元(約600万円、金持ちである)を持ち出していた。女の匂いがすると調べたところ、相手の女性は27歳の小娘。


離婚を申し入れたが、夫の会社が同意しない(中国では、まだ会社と家庭が密接に結びついた習慣の残るところがある)。また、ある40代の女性は45歳になる夫が、女をつくって出て行き、もう3年も家に戻っていない。夫の行方も分からないという。


そして、美人キャスターのコメントではいわく、「『取証婚外情(結婚証外の情事)』における離婚では、より傷ついたほうが、多くの財産をもらうべきですね」。中国では、愛人を抱えた男性は、ばれると身包み剥がされると思う。

出産のお値段

私の大好きな北京の大衆紙「法制晩報」によれば、戌年亥年の06年と07年は、昨年の酉年に続いて、出産ラッシュの年になりそうなのだとか。それで、北京で出産にかかる費用がいくらかといえば、およそ5000元〜8000元(7万5000円〜12万円)とのこと。5000元といえば、いわゆる中産階級の目安となる月給ライン。北京のそこそこ稼いでいる20代後半から30代にとっては、月給の1.5倍くらいだろう。8000元あったら海外旅行もできそうだ。


日本の出産費用を約40万円と考えると、対給料比でのお高い感は同等。同紙とポータルサイトの共同アンケート調査では、2000元(3万円、実感:給料1ヶ月弱)以下が理想的という意見が7割を占めた。しかし、みんながそこそこリッチになり始め、マンション買って、車も買って、消費に盛り上がる北京では、出産も金食い虫なものへと高騰してゆく。


なお、1980年代の出産費用は2000〜5000元(3万〜7万5000円)、社会保障はお国が負担していた70〜80年代には30〜100元(450〜1500円)、さらに1960年代は5〜10元、つまり100円前後で出産が出来たそうである。

EMSバトル

不在のときに、EMSが届いた。中国にもEMSはある。24時間案内サービス、上海−北京間は翌日配達などサービス向上を図り、アバウトで検閲も入る中国の郵便事情のなかでは、比較的信頼できるものである。


さて、その再送を依頼したところ、午前か午後かしか時間指定ができない。午前は12時までに到着するというので、外出の予定をずらして待つ事しばし。しかし12時になっても届かない。


局に問い合わせたところ、電話口のおじさんは「そのうち届く」。そのうちではだめで、12時すぎにはどうしてもでかけなければならない用事があり、その用事にはEMSで届く書類がいるのだと説明すること、さらにしばし。


配達員から連絡をもらいたいと告げても、「配達員は携帯電話を持っていない」。そんなはずはなく、そもそも以前、配達員から電話をもらったこともある。とにかく急いで書類がほしいので、配達員に連絡をとってほしいということまたまたしばし。電話口でおじさんは、くちゃくちゃと食事中のようだった。


さらに20分待っても連絡がなく、みたび連絡を入れると、今度は「あんたの携帯電話番号、間違っているからつながらない」という。確認したところ、間違ってはいない。埒が明かないため、責任者に代わってほしいといえば、「責任者は今日は休み」。さらに配達員にこちらから連絡をするといえば、「個人のプライバシーなので番号は教えられない」。


どうにもならないので、EMSの専用苦情受付に電話をし(EMSにはそんな窓口もある)、苦情窓口のお姉さんから局に問い合わせてもらったところ、お姉さんいわく、「もうすぐ届くって言ってます」。結局、こういうときはたぶん、天に祈るしかないのだと思う。

中国女性巨乳化?

北京の大衆紙「北京晩報」によれば、この10年で中国女性の胸囲が1cmほど長くなったという。これは北京服装学院人体工程研究所の調べによるもので、さらに、S型ボディも増加傾向にあるのだとか。S型ボディ、すなわちセクシィボディということころか。実物はこんな感じ


ちなみに同上の調べでは、華北地域の女性の胸囲は83.54cm、西北地域の女性は82.21cm。トップとアンダーの差がわからないので、カップのサイズは不明。しかし以前、夜の事情通の方から聞いた話では、中国の夜の世界では一般的に、あまり爆乳は好まれず、ほどよく小振りなのが受けるそうである。