黄砂到来と取証婚外情

黄砂が到来している。外に出ると、道も車も視界も黄色い。行く手は朦朧としたうすら黄色い霞の中に消えている。北京にきて4年目。これまで黄砂らしい黄砂はなかったので、北京もきれいになったものだと思ったのだが、それは、たまたまの話だったらしい。外出したものの、息を吸っただけで、口の中がじゃりじゃりになる。この黄砂がいまごろ、日本も襲っているのだろう。


ところで北京テレビを見ていると、「城市」といういたって真面目な時事番組で、「取証婚外情(結婚証外の情事)」つまり浮気について取り上げていた。女探偵なるおばさんが登場し(中国語では「女士探偵」)、夫が浮気をして出て行ってしまった女性や離婚寸前の女性に話を聞く。


ある40代の女性は、54歳になる夫が、仕事でナイトクラブに行くことが多く(どんな仕事だ)、どうも夫の行動がおかしい。あるとき気付くと、40万元(約600万円、金持ちである)を持ち出していた。女の匂いがすると調べたところ、相手の女性は27歳の小娘。


離婚を申し入れたが、夫の会社が同意しない(中国では、まだ会社と家庭が密接に結びついた習慣の残るところがある)。また、ある40代の女性は45歳になる夫が、女をつくって出て行き、もう3年も家に戻っていない。夫の行方も分からないという。


そして、美人キャスターのコメントではいわく、「『取証婚外情(結婚証外の情事)』における離婚では、より傷ついたほうが、多くの財産をもらうべきですね」。中国では、愛人を抱えた男性は、ばれると身包み剥がされると思う。