私の名は「田奈美(ティエン・ナイメイ)

私の名前は「田中奈美」という。北京の地元系レストランの予約をする際、名前を問われて「田中(ティエンジョン)」と告げると、しばしば「田(ティエン)さんですね」と、「中」の字が省略される。「いや、だから田中(ティエンジョン)です」と返すと、「ですから田(ティエン)さんですね」と繰り返される。中国人の名前は2文字が3文字が多いたため、私の名前も、予約係の頭の中では「ティエン・ジョン」になっているらしい。


知り合いの中国人に「いっそ、「田奈美(ティエン・ナイメイ)」にしよーかなー、でも「奈美」って中国人的にはヘンだよねー」と相談すると、「いや、イマドキ風でナイス!」と手を叩かれた。それで何人かの中国人に「田奈美」ってどう?と聞くと、やはり「ナイス!」と笑う。本当にナイスかどうかはわからないが、なにやらウケるらしい。


中国では最近、「安娜(アンナ)」「麗娜(リナ)」「美美(メイメイ)」といった西洋風の名前が流行っている。また、「日本人ぽいけど、日本人にはいないよな」いった名前、たとえばエロブログで一躍有名になった「木子美」とか、村上春樹の「恋人」という触れ込み(?)で、「ノルウェーの森」ならぬ「ノルウェーに森はない」を書いた「福原愛姫」など、日本人を意識したような名前もしばしば見かける。


ということで、今度から私は、「田奈美」ということにしようと思う。