二手男人(アールショウナンレン)

先日、眼鏡を作った眼鏡店から電話があり、「その後、問題ないですか?」と言う。さらに「当社の品質とサービスはいかがでしょうか」と問う。「問題ないし、いいですよ」と応えると、「このたびは誠にありがとうございました」と電話相手の若いお兄さんはやけに丁寧だった。充実のサービスをうたう中国企業の徹底ぶりは、少々極端なほどである。


中国ではこのところ、品質の安全管理がうるさく問われている。徹底したサービスは企業を成長させる肥しにもなりうる。しかしそれにしても場末のスーパーの店員のやる気のなさぶりを思うと、とにかくピンからキリまでどちらも極端な国なのである。


話変わって、中国グーグルで「二手男人」を検索すると、111万件以上のヒットがある。二手(アールショウ)は中古の意味で、この場合、離婚歴のある男性のことをさす。中国の離婚率は20%に近づきつつあるともいわれる。要するに「二手男人(中古男)」が溢れているのである。


もちろん「二手女人(アールショウニューレン)」も溢れているし、「二手結婚」といえば再婚のことである。「中国式離婚」という小説がドラマ化されてヒットしたこともあれば、最近は「中国式結婚」というドラマのCMが流れている。


さておき、あるときネイルショップに置いてあった女性誌に、この「二手男人」が結婚や恋愛相手にふさわしいかどうかという特集が載っていた。中国では女性がおっかなくて離婚するケースも少なくない。離婚の原因が必ずしも男性側にあるとはかぎらない。「二手男人」には長短ある。


マニキュアを塗ってくれていたおねえさんに、「二手男人はどう?」と聞いてみると、20歳そこそこの彼女は、「一通り経験しちゃった男の人は、私はいや〜」とのことだった。